貴方はわたしが好きですか

わたしは貴方が好きです。

 

今日も見つけた。

あの黒い隊服。広い河川で。

嬉しくなって、わくわくして、かけていった。

「総悟!!!」

気持ちのそのまま出た明るい声で、話しかけた。振り返ったその顔に、舞い上がる気持ちを抑えながら。

「お、チャイナじゃねーかィ」

「暇アル!どっか連れてけヨ」

そういう神楽に間を置き、考えてから、

「じゃ、甘味処にでも行きますかィ」

微笑んで、そう言った総悟は神楽の華奢で真っ白な手を握り、歩き出す。

それにひっぱられないように、神楽は並んで一緒に歩く。たくさんの想いをのせた足取りで。

最近では、これが当たり前。

当たり前の日常こそ、幸せなものはない、そう思う。

わたしは貴方が好きです。

貴方は、どうですか?

                                        日常こそが。